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インタビュー 小泉龍司法務大臣に聞く

小泉龍司法務大臣に聞く

基本法制と法務行政は
国家の活動の基盤


法務大臣室にて


就任から4か月が経ちましたが、法務大臣としての意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。

日本におけるあらゆる活動の基盤となるのが、基本法制と法務行政です。これらを整えたその上に、国の様々な活動が成り立っています。法務大臣就任にあたり、このことを改めて認識しているところです。これらの整備をぶれずにやっていきたいと考えています。

そのために、第一には法秩序の維持が必要です。一方で第二に、国民の権利が擁護されなければなりません。そして第三に、共生社会の形成に努めていかなければなりません。

これらを法務行政の出発点として、職員とも意識の共有を図り、状況の更なる改善に努めたいと思います。

法務大臣として、重点的に取り組んでいきたいとお考えになっている課題は何でしょうか?

総理からご指示をいただいている7項目は、いずれも重要な事柄で、どれをとってもゆるがせにはできません。

直近で必要とされていると思っているものを上げれば、まず、市民に身近でアクセスしやすい法制度を整えることがあります。旧統一教会の被害者の方々の救済や、災害に苦しむ方々への法支援、これらは弁護士会におかれてもいち早く対応していただいているところで、感謝申し上げているところです。このような活動とも多方面で連携を図り、例えば法テラスの活動も広げていきたいと考えております。また、犯罪被害にあわれた方々にとっても、司法救済が容易になるよう、制度を整え、運用していかなければなりません。

次に、外国人技能実習制度の発展的な解消です。これについては、新しい制度を打ち立てる作業を現在進行させているところであり、法案として今国会への提出を予定しているところです。

2023年12月1日より施行された、補完的保護対象者認定制度、これは「難民の地位に関する条約」上の「難民」に該当しないものの「難民」と同様に保護すべき紛争避難民などを確実に保護する制度です。改正入管法施行に併せて、「国を開く」という政策の在り方はどうあるべきかを踏まえて、整備していかなければなりません。

また、離婚後の親権者に関する規律を含む、子の利益の実現に向けた離婚後の子の養育に関する見直しについても、現在法案化を進めているところです。こちらも今国会に間に合わせたいと考え、現在鋭意準備を進めています。

次に、社会における再犯の状況を踏まえ、再犯防止に取り組む必要があります。受刑者への処遇を一層充実させ、改善更生及び円滑な社会復帰を図るため、懲役刑と禁錮刑を一元化して、「拘禁刑」を新設する改正刑法が成立し、2025年に施行される予定ですが、被害者等の心情等の聴取・伝達制度も含め、各制度の運用をしっかり整えていくことが今年の課題です。

加えて、司法外交があります。法の支配という理念の共有を、国際的にできるだけ多くの国々との間で図っていかなければなりません。他の国々との間で、法制技術を向上させ、各国の国情に合わせた具体的制度構築において貢献していくことに、わが国が果たしうる役割はまだまだあると思っています。これまでの支援をさらに推進していくよう、努めてまいります。

弁護士や弁護士会へメッセージをお願いします。

弁護士の方々や弁護士会に対しては、その日々の活動に心から敬意と感謝の気持ちを抱いております。我々は官という立場ですが、一方で皆さんが法運用の現場での活動で頑張って司法制度を支えておられます。両者が相まってわが国の司法制度を支えているのであり、いわば一緒の土俵に乗っているものと認識しております。

国民の幸せのため、弁護士の方々からの要望にも対応する努力をしてまいりたいと思っておりますので、今後ともご協力をよろしくお願いいたします。

於法務大臣室小泉龍司法務大臣を囲んで。左から 齋藤和紀千葉県支部長、菊地裕太郎理事長、斎藤義房(広報委員長)、小川晃司(編集長=聞き手)

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