弁政連ニュース
クローズアップ〈新連載〉
弁護士議員に聞く

山下 貴司 議員
衆議院・岡山2区(自由民主党)
(インタビュアー 広報委員会副委員長 小口幸人)
法曹から国会議員を目指したきっかけ
政治に信義と正義と道義を取り戻すために
検察庁や法務省で働く中で、行政や司法がいくら頑張っても、政治がしっかりしないと限界があると感じました。政治に信義と正義と道義を取り戻したいと思ったのが一つめの動機です。二つめの動機は、省庁の壁を越えて、国民のための活動をしたいと思ったからです。そんな折、故郷で公募がありましたので、霞ヶ関を脱藩して公募に応じました。
法曹資格が議員活動に与える影響
法律のユーザーとしての視点
法律家としての経験は確実に生きています。解釈の勘所を知っているので、法律の議論も建設的にすることができます。また、法律のユーザーだからこそ、制度の欠陥や足りない部分に気付くことができます。官庁は理屈がないと動きませんが、逆に理屈があれば動きます。理屈をしっかり構成できるのは法律家ならではだと思います。
実現したい政策課題
三権の改革をリードし、日本を法律で支えたい
実現したい課題はたくさんあります。 まず国会を、ちゃんと仕事をする場にしたいと思います。日程闘争に明け暮れるのではなく、政策論争をしっかりする場にしたいです。次に行政改革。縦割りの省庁に横串を通し、役人が省庁の垣根を越えた仕事をできるようにしたいと思います。司法制度改革については、法曹の潜在力を社会が十分に使えているかという問題意識を持っています。法律家として三権の改革をリードすると共に、日本社会の成長源である知財、中小企業、地域の活性化を法律で支えていく、そんな活動をしていきたいと思います。
議員になった実感と法曹へのメッセージ
法曹の力がもっと必要
国会議員の活動には省庁の垣根がなく、すべてのことに関与できます。おかしいと思うこと、変えなければいけないと思うことを、実際に変えていけるのがすごくいいですね。
発災直後に小口先生と見た岩手県沿岸部の景色が今でも忘れられません。その想いが原発事故賠償の時効延長法案への原動力になりました。
日本は諸外国に比べて、まだまだ法律家出身の議員が少ないです。これから先、法曹としての力が国会にも必要になってくると思います。同じ法曹仲間として、日本を良くするために法律や政策を作っていけたらと願っています。
山下議員には、東日本大震災の2週間後、被災地でお会いしたことがあったので、改めてお話を伺うことができ、とても光栄でした。法律家出身の議員がもっと必要だというメッセージには、特に熱いものを感じました。(小口幸人)

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