弁政連ニュース

特集 2/3

2018年秋の政党朝食懇談会の説明資料①

日弁連、弁護士会の災害対応について

法律相談

被災からの時間の経過に伴い、弁護士の法律相談が活発になっていきます。相談内容は、それぞれの災害ごとに異なります。2018年7月豪雨では、土砂崩れによる被害が大きかった広島県の場合には、工作物責任(相隣関係)に関する相談が多数を占めました。一方で、河川の氾濫による浸水被害が多かった岡山県倉敷市の場合には、水が引くとすぐに住宅の再建についての検討が始まるため、住宅ローンの処理の問題が高い割合となりました。

立法提言

日弁連は、多くの法律相談を重ねる中で、被災者・被災地のニーズを把握分析し、被災者支援のために必要な様々な立法事実を積み上げ、それを具体的な立法提言に掲げてきました。これまでも、被災者生活再建支援法の改正、相続放棄の熟慮期間の延長、特定災害に関する義援金の差押禁止などの立法に繋げた実績があります。

最近では、災害関連死の事例集積、住家認定と災害救助法の弾力的運用、原子力損害賠償紛争解決センターの和解案の片面的拘束力などについて、意見を表明しています。

街づくり支援・行政連携

地域の復興に関わる活動として、街づくり支援にも関わる弁護士が増えてきました。また任期付公務員として被災地の自治体に勤務する弁護士も増えてきました。

災害対策は、平時の備えが全てといっても過言ではありません。防災はもちろん減災という視点においても、平時にできないことを災害時に行うことは決してできません。その意味で弁護士・弁護士会は、平時から様々な取組を行うとともに、行政等との連携が重要です。

その関係では、全国各地の弁護士会が、都道府県や市町村等と災害の連携協定を結んでいます。日弁連では、2018年12月に全国市長会との間で、「災害時における連携協力に関する協定」を結びました。

日弁連は、災害発生時の被災者支援の体制を整備するとともに、被災地の弁護士会の初動支援及び被災者支援を行うこと等を目的として、DLAT(Disaster Legal Assistance Team)システムを構築しました。

日弁連は、被災地における「人間復興」の実践として、被災者の人権擁護のため、被災地・被災者に寄り添い支援する活動に一層力強く取り組んでいく決意です。

(2018年度日本弁護士連合会副会長 太田賢二)


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