弁政連ニュース

特集〈座談会〉

活力ある弁政連支部活動を(2/5)

【小川】若手の先生が活動に参加する理由は先生の目から見てどうですか。

【原田】私自身の経験から申し上げますと、平成26年の9月に新潟県弁護士会に登録する前は、旭川地裁管内にあります、紋別ひまわり基金法律事務所で、4年間ほど5代目所長を務めておりました。ひまわり基金法律事務所は任期がありますので、二年又は三年で交代することが多いのですが、紋別市の市議会議員の先生方や士業の方、各自治体や団体と関係を作り、連携活動を自分一人で行っていても、任期が終わり、後任への交代を考えますと、連携活動を長く続けるためには制度化しなければならない。関係作りの中で、市議会議員の先生などから、弁護士さんはそんなことまでしているのですかと言われることが多く、活動の実態を知っていただけていないと気付きました。

そこでまず、弁護士がどのような活動をしているか知っていただくところから始め、活動に当たってのマンパワー不足ですとか、予算の問題が生じたときに、例えば、自治体の方や市議会議員の先生のもとへ説明をしに赴き、その活動に協力をしていただく。できれば予算付けまでしていただければありがたいところではありますが、まずは知ってもらうところからの連携、つながりが重要だと思い、弁政連の活動に携わっています。

【小川】福島先生、九州支部は、最初は少ない人数から非常に高い組織率をあげられました。どういう状況でしたか。活動として成功したと思う事案をご紹介していただければと思います。

【福島】福岡県支部の福島理事全員が、弁護士会の目標は政治と密接な関係にあるというのを、身にしみてわかっていることが大きいと思います。理事は全員が県弁護士会の会長経験者ですが、みんな自分が会長のときに弁政連に助けられたことを身にしみてわかっています。私の場合は日弁連の副会長のときに国選弁護の報酬問題、特に裁判員制度の報酬問題では弁政連主体で各政党との懇談をさせてもらいました。

弁政連福岡県支部の主な活動ですが、2016年1月には「日本弁護士政治連盟福岡県支部の誕生の集い」を開催し、以後、毎年、全政党の国会議員に呼びかけて、「新春の集い」を開催しています。国会議員ご本人の出席率が高くて、今年は8名の国会議員に出席していただきました。本人が来られない場合は代理出席者にいらしていただいています。毎年1回は直接政治家の先生方に会って、話をするということで弁政連側から給費性の問題とか高齢者の問題とかテーマを二つくらい出して各々15分位プレゼンを行います。プレゼンは若手の会員にお願いしています。それから去年は国会議員秘書との懇談会を行いました。去年は九州北部豪雨被害をテーマに決めて懇談をしました。その時には議員秘書の方28名に参加していただきました。毎年、各政党との懇談会も予定していますが、これは政局との関係でタイミングが難しく、中々できないのが実情です。できるだけやりたいと思っています。

理事会は月に1回程度開催していますが、そこでは弁政連の会員の獲得の方法等の話もしています。具体的に誰が誰に電話をするかまで決まっています。県の副会長経験者でも弁政連に入っていない場合があるので、全部ピックアップして勧誘することにしています。もう一つは会務の活動に熱心な会員に弁政連の活動を理解していただいて勧誘をすることにしており、これらをよりフォローすれば会員はもっと増えると思っています。

【小川】谷先生。本部と支部との事情を日常からご覧になっていただいているわけですけど、成功している事例をご紹介していただければ。

【谷】弁政連の総会の時に各地から報告書を出していただいているのですが、その中から二つほどご紹介したいと思います。

一つは熊本県支部の活動で、熊本県は2016年4月に熊本大震災があって多くの被害がありました。その時に銀行の二重ローン問題について、東日本大震災の時に自然災害における債務整理のガイドラインというのができていてほとんど適応されているのですけど、熊本県が貸し付けている育英資金というのはその対象になっていなかったという事情があったとのことです。それを何とかしなければならないと、熊本県の弁護士会と弁政連が協力をして県議会に働きかけ、29年の6月には県議会議員でそれを適応すべきだという条例が成立したということで、それから育英資金の貸し付けも適用債務の対象になったと報告がされています。これは弁護士会と弁政連が協力して条例を作った成功例だと思っています。先ほど福島先生からもお話がありましたが、弁政連が具体的にどういう活動をしていてどういう成果があったか、どうしても一般会員特に若い会員は見えにくいものがあります。具体例でこれを勝ち取ったのだと知らせていくことで、弁政連というのは大事なのだなということを理解してもらう一例としてあげさせていただきました。

もう一つは広島支部の話なのですが、オレオレ詐欺に関して官民一体の取り組みをするべきだと、これも弁護士会と弁政連の支部が協力して県警とお話をした結果、県警と連携をして特殊詐欺防止のステッカーを配布するとか、相談担当を弁護士会の力を借りて行うという活動が実現したという話を聞いています。弁政連と弁護士会が協力して社会的な問題に立ち向かったということではこれもなかなかいい例だと思っています。

ほかに例えば岐阜県支部では、女性県会議員との交流をやったと聞いています。弁護士会でも女性会員は増え、男女共同参画とかジェンダーの問題に関心の深い弁護士も増えていると思いますから、そういう視点から議員との絆を作るのも良い活動だと感じています。それと本部の活動なのですが、企画委員会で、元国会議員の方をお呼びして、国会議員の真の実態を少しクローズドの中で聞こうという企画がありました。具体名は出さないですけど、普段聞けないような議員の実態も聞けて、参加した若い会員も興味深そうに聞いていました。



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